無線工学のお復習いを兼ねて、自作を楽しもうという虫のよい目論見です。
最初の教材は10年前に手がけた未完成SSBジェネレーター。制作を継続しながら、併せてお勉強に勤しもうという魂胆です。
お復習いは「Note Book」と題した囲み記事にまとめました。
これは文字通り受講中(本稿の場合、自習ですが)に生徒さんが録るノートのようなもので、内容の完全な保証はしかねます。
断るまでもなく、本稿は解説記事ではありません。それどころか、失敗談の羅列に終始する公算が大です。
OM達にとっては「もはや血肉になっていて意識することもない初心の頃の疑問」で「何を今更」でしょうが。
センタータップ型単相全波整流。
トランス巻線は、250V−0V−250V。整流素子はシリコンダイオード2本。
電解コンデンサー2個と抵抗1本のパイ型フィルターで平滑。
シリコンダイオード整流の場合、差働立ち上げでもしない限り、ブリーダは必須です。
真空管のヒーターが暖まる前の段階でのB+電源側から見た負荷抵抗は非常に大きく、電源出力端が高圧になるからです。予め筒抜け電流を流しておくことで、ヒーター余熱完了直後のラッシュカーレントも防げます。
こだわり派には、遅延リレー管がお勧め。バンテックエレクトロニクスで6NQ45Tが売られています。
ヒーター電圧印加後45秒で内部リレーがオン。接点容量は115Vで3A。ということは、ヒーター電源だけ別に用意して、B電源、C電源トランスの一次側をオンオフすることになります。
更にこだわるなら整流管。リレー管に比べて入手は容易ですが、こちらは、お勧めしません。
フィラメントは直流点火です。
写真右側は低電圧電源。シリコンダイオードブリッジで整流。三端子レギュレーターで安定化。
Note Book−一時限目
順方向半サイクルの間にコンデンサに蓄積された電圧が逆方向半サイクルに放電され、それが、トランス巻き線からの逆方向電圧に重なるので、整流用ダイオードに加わる逆電圧の最大値は、 Ed = 2×√2×E です。
ダイオードの逆方向耐圧はこれ以上でなければなりません。本機は高い直流電圧を得るためにコンデンサー入力型を採用したので、余裕をみて1キロボルト、1アンペアのシリコンダイオードを使いました。
シリコンダイオードは整流管に比べて順方向の内部抵抗が極めて低く、出力電圧の尖頭値は理想とされる「交流入力電圧の√2 倍」近くになります。
全波整流は、負の半サイクルも正側に変換されますから、半波整流の倍の平均出力電圧が得られます。
平滑後の電圧は以下の式で求められます。 Ed=2Em/π ただし、Em は整流電圧の最大値。
本自作機の場合、トランスタップの電圧表記を交流入力電圧として計算すると225V。実測だと、300V近く出ていました。
これはトランスのタップ電圧表示が整流管とチョーク入力型平滑回路を使って得られる値を採っているためだと思います。
マイクアンプは6U8。写真右側。
五極管部の出力を三極管部で緩衝増幅。
カソードフォロワーで取り出し、低入力インピーダンスのDBMに供給。
写真左側も6U8。シングルトーンジェネレーター。
これはCW用ではありません。終段タンクの調整と送受ゼロインの兼用です。
送信機のXFポストアンプ迄を働かせてシングルトーンで変調⇒モニターモードにした受信機にリンク⇒受信機の復調音と送信機低周波増幅段からの信号を混合してヘッドフォンへ⇒ゼロビートをとります。
写真右上の前面にマイクロフォンジャック。
シャーシ面にゲインコントロールのボリュームとシングルトーン出力調整のボリュームを配しました。
オーディオなので、この段は作りっぱなしで働きました。
Note Book−二時限目
電圧、電流、電力利得(または損失)を表すのに、専ら「デシベル」が使われる。
デシベルは「ベル」の十分の一の単位。
「電圧比、電流比」と「電力比」では、計算法が違う。
電力と電圧(電流)では赤字で示した真数の部分が違ってきます。
電力は電圧(電流)の二乗に比例するので、( )2 が外れます。
正確には、、話が逆で、、
普通、デシベルは電力増幅比の対数を採るから、電圧比で考えると電力は電圧の二乗に比例する、ということらしい。
ただし、「負荷抵抗が同じならば」という条件が付くはずです。
BMとポストアンプ
下の写真、上側ブロックがショットキーバリアダイオードのクワッドによるダブルバランスドミクサー。
この部分のシャーシ上面には2SC458によるキャリア発振部があります。DBMに非選別品のダイオードを使うとキャリアサプレッションは運に左右されます。
最初は単体のショットキーバリアダイオード4本で組みましたが、ファインチューニング用のポテンショとトリマコンデンサを回しても全くヌルが出ません。
ゲルマニュームダイオードに変えてみても同様でした。ショットキーバリアダイオードのクワッドが同一チップ内にモールドされているND487C1Rを採用し、 ようやく一応の改善をみました。
作りっぱなしの段階でのキャリアサプレションは25db。(ヌル点)
出力レベルは、キャリア注入レベルに比べて−13db程でした。このチップ、たったの150円で、高目の単体ダイオードよりチープです。
単体ダイオードを4本使って偶然に頼るよりも、コスト対効果の面でははるかに得策です。
ただし、米粒のような細かさで、気分のすぐれない時には、この部分の工作はしたくないと思いました。
しかし、このくらいの大きさ(小ささ)はまだ良い方で、小沢電気商会の店頭で目にしたND487C1Rの後発品は(ND487だがサフィックスが異なる)驚愕すべきサイズでした。
もし、それを使う以外に選択肢が無くなったとしたら、制作を諦めたでしょう。Hi
先だって、久しぶりに秋葉に出向き、小沢で補修用のND487C1Rを買おうとしたら、「とっくに生産を終了していて、在庫も大昔に底を突いた」と言われてしまった。
かわりに奨められたチップはND487C2T、世代をいくつ経たかは不明ですが、ND487C1Rの四分の一もない。
ミニサーキットのAED−5も試してみました。ダイオードクワッドに入出力トランスを配したミクサですが、これも細かい。球のAFを受けるなんて使い方は設計者の想定の遙か彼方でしょうが、それにしても、この暴力的な「小ささ」は、ほとんど「反則」です。
下側がアイソレーションアンプで五極管の6AU6をGGで使っています。
これは普通にGKにすると、信号の流れと真空管のピン接が逆モーションになって、ソケット周辺で配線が錯綜するからです。
ソケットを据え付けるときに少しずつ回しながら検討してみましたが、しっくりした角度は見つかりませんでした。
セット全体の配置を180度ひっくり返せばGKが使えますが、これに気付いたのはシャーシに穴を開けてからなのです。
この辺の苦労は真空管セットを作ったことのある人には解っていただけるとおもいます。
この球のコントロールグリッドには、受信時にブロッキングバイアス電圧、送信時にALC電圧を印加します。
XF入出力間シールド版のそばにあるワッカはインピーダンスマッチング用の伝送線路トランス。
IFアンプの出力インピーダンスが2Kオーム、フィルターの入力インピーダンスが500オーム、
伝送線路の特性インピーダンスは、500オームと2Kオームの幾何平均、すなわち、1Kオームになります。
「信号源抵抗/伝送線路の特性インピーダンス/負荷抵抗」は、図らずも「2対1対0.5」、きりのよい数字が並びました。
Xl=2πFLで、9Mhzで1Kオームの誘導性リアクタンスを持つLの値、約5.6μHが得られます。
トロイダル.コアはアミドンのT−80−6を使いました。かなり大柄ですが手持ちがこれしかなかったのです。
T−80−6のAL値は45/100回巻、N=100√(L/AL) ですから、≒35.3 、 この「輪っか」に35回も!!?? 何とか巻きましたが、ギリギリでした。
コアはもっと大きい方がよかったということになります。 巻しろのゆとり云々以前に、AL値が大きいので巻数が少なくて済みます。この伝送線路トランスについては正直なところ、よく解っていません。
周囲と不釣り合いな存在感。「こんなんでいいんかな?」、、、それこそ、お勉強が必要です。Hiもっとも、この部分が原因と思われる不具合は認められませんが。
30年前に購入したJA1ACB難波田OMの設計になる八光舎製のクリスタルフィルターに日の目を見させました。
大昔に作った3.5Mhz帯専用シングルコンバージョン受信機に使った国際の455Khzメカニカルフィルタに比べると、月とスッポンほどの差を感じました。
IFアンプは、6AU6です。なんの変哲もない電圧増幅器で、特に書くことはありません。
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Note Book-三時限目
電子管回路(一)
真空管の三定数
μ=gm×rp
Note Book−四時限目
注−リアクタンスは電気抵抗と同じ物理的次元で扱われる、
エネルギーを消費しない擬似的な抵抗で、複素数を用いて表される。
コンデンサー(キャパシタンス)とコイル(インダクタンス)の組み合わせで共振回路が形成される。
(式イ)Z=j ωL+1/j ωC
(式ロ)I=V/(j ωL+1/j ωC)=V/(j ωL-1/ωC)
(式ハ)Z=j ωL×1/j ωC/(j ωL+1/j ωC)=L/C×(1/j ωL+1/j ωC)
(式ニ)I=V/Z=V×C/L(j ωL-j×1/ωC)
共振点は直列共振、並列共振、共に、、 fr≒1/2π√LC
ただし、並列共振点については他に二つの定義がある。
それが、右の数式、、
上が、虚数部がゼロとなる共振点。自励発振回路では、後の項の、(L二乗分のR二乗)の部分が安定度に大きく影響する。
下が、インピーダンス最大となる共振点。
詳しくは、ご自分でお調べ下さい。筆者の理解度では説明不能です。
共振条件を満たすだけならば、LとCの組み合わせは、すべての周波数において無限にある。
しかし、入出力インピーダンスやQの制約を受けるので、とりうる定数は限定される。
Note Book−五時限目−C、R、L、の組み合わせ(重要)
CRLの二種以上を組み合わせた回路は、オームの法則を単純に適用して片づけることはできない。
つまり、四則演算だけでは済まなくなる。
位相の偏移が、その理由。
コンデンサを通る電流の位相は電圧より90度進み。コイルを通る電流では90度遅れる。これは、共振現象の拠り所でもある。
まずは、並列接続。
図に記された三つの回路の内、オームの法則が生のままで通用する領分は、交流電圧源に純抵抗のみが繋がれている左端だけ。
ただし、この図では省略されているが、「電圧源+キャパシタのみ」、または、「電圧源+インダクタのみ」の回路も、<I=E/リアクタンス> が適用可。
RにCやLが絡むと、ピタゴラスの定理を使わなければ解析不能。
例えば、真ん中の「抵抗」と「キャパシタ」を並列接続した回路に定数を当てはめて考えてみる、、
電圧源の電圧を100V、周波数を1Khz(1000Hz)。純抵抗を100Ω。キャパシタンスを10μFとする。
純抵抗の抵抗値は周波数の影響を受けないので、そのままでよい。
キャパシタのリアクタンスは、、Xc=1/2πfc だから Xc≒1/(6.28×1000×0.00001)≒16(Ω)Ir=100/10=10(A) , Ic=100/16≒6.3(A)
合成電流 I(all)≒√(10×10+6.3×6.3)≒√(100+40)≒12(A)IrとIcを単純に足した値、16.3A とは大きく離れている。
右は、CRLの組み合わせに電圧源を繋いだ回路の合成電流をベクトルを用いて表した定番的な図。
基準電圧に比べて合成電流の位相の進みは、、
tanθ=6.3/10 で、、三角関数表の正接のテーブルを引くと、約32度。
この位相進みの様子は、縦軸に振幅、横軸に時間をとった、もう一つの常用的な図(オシロスコープの画面表示)で見れば、理解しやすい。
そこで、正弦波の軌跡を二本、苦労して描いたのが下図。
この図で、抵抗を流れる電流(Ir)は基準電圧源と同位相。
一方、コンデンサを流れる電流は90度先行している。
二つの電流を合成すると、位相が基準電圧源に比べて32度進んでいるのが解る。
上図に合成電流を書き加えれば一枚で済むが、正弦波が三つ並んで煩雑なので、下図を追加。
基準となる電圧源の波形は表示が混み合うため描いていないが、同位相のIrに代替えて位相ズレの評価が可能だ。
Fig_5_1の右端、RとLの並列回路に交流電圧源を繋いだ場合の合成電流は右図。
インダクタを通る電流は電圧より90度遅れるので、「Fig_5_2」との整合性を取るのなら、合成電流を表す矢印は、第四象限に描かれなければならない。
並列
キャパシタとインダクタタを並列に接続した場合、電流の電圧源との位相ズレが、それぞれ+90度と−90度なので、ベクトル図で見ると、 X軸上で矢印が綱引きをしている様相になる。
電圧源の周波数が共振周波数より高い場合、Cのリアクタンスの方が小さいのでLより多くの電流が流れる、
従って合成電流の電圧源との位相ズレは、+90度。、、Xc<Xl ⇒ Ic>Il
このとき、回路のリアクタンスは容量性。共振周波数より高い周波数の電圧源からはキャパシタンスが大きく見えるということ。
電圧源の周波数が共振周波数より低い場合、Lのリアクタンスの方が小さいのでCより多くの電流が流れる、
従って合成電流の電圧源との位相ズレは、−90度。、、Xl<Xc ⇒ Il>Ic
このとき、回路のリアクタンスは誘導性。共振周波数より低い周波数の電圧源からはインダクタンスが大きく見えるということ。
直列
並列とは異なり直列の場合は、いずれの素子にも等しい電流が流れる。回路の振る舞いを解き明かす手掛かりは電圧分布に求めることになる。
この項、以下、次回更新時に書き足します。
上述の如く、LC回路を表現するモデルにおいて、回路リアクタンスの有り様は、共振周波数を境に反転する位相ズレの向きによって、それぞれ「容量性」「誘導性」と定義される。
もちろん、並列と直列では、リアクタンスの性状と周波数の高低との関係が逆になる。
CのリアクタンスとLのリアクタンスが等しくなる周波数、即ち共振点では、(=虚数部がゼロとなり、)
並列の場合は、ベクトルは相殺され、電流は流れず、回路のインピーダンス(正確には抵抗)は無限大になる。
また、直列の場合は、回路のインピーダンス(正確には抵抗)は最小、理想のモデルではゼロになる。
交流回路に於ける「電流」「電圧」「抵抗」を一元的に表現するには、異符号同士の乗除の結果以外に負の積や商を扱いうる概念が必要。
ついに複素数のお出ましです。
出来れば近づきたくなかったのですが、これを迂回すると、かえって理屈がややこしくなり、ドーニモならないようです。
気が重いけど、ボチボチ、習得してゆきたいと思います。
この時限は書き足します。
執筆中
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このページは毎日のように書き足してゆくつもりです。「Note Book」は六時限しか記入していませんが、時間割は十時限まで予定しています。
重要な項目がいくつか抜けていますので、書き足してゆく過程で、それらが既述の時限の間に割り込むこともあります。
具体的には、*カソードフォロアの動作について、*BMについて、などです。
VOXやALCなどの付属的なラインを除けば、9MhzのSSB出力までは10年前にあらかた完成しています。
クリスタルフィルターの後は6AU6のIFアンプ。調整は、この出力側同調回路のコイルに2ターンのリンクをかけ、NRD−515で聞きながら、IC−756の簡易スペアナ?でモニタ、二現象オシロ、ディッパ、周波数カウンター、MFJ−259Bを使って行いました。
右の写真が、制作兼調整卓。スゴイ有様でしょう!
机上、左端にオシロスコープ、中央が制作中のSSBジェネレーター。
その右がNRD−515、515の上にFT−100、右端がIC−756。
周囲に、マイク、調整棒、オシロのプローブ。
アミドンのトロイダルコアが数個に、半田鏝、ニッパ、ドライバ、ラジオペンチなどの工具類が散乱。
半開きの引き出しの上に、ヘッドフォン、テスタ、MFJ−259B。
線材、半田、、ワイヤストリッパー、参考書籍に真空管の空箱。
足下には部品箱、そこからこぼれた抵抗、コンデンサー、チョークコイルなどの部品類が、床に散らばっている。
これ、典型的な自作の現場です。
カットアンドトライは、2010年四月初旬現在、継続中です。
「6AU6の出力にリンクがけ」〜「NRD515」間の30Cmほどのビニール線から微弱な電波が放射されていると思います。
究極の至近距離?とはいえ、口笛を吹くと、NRD515の鈍いSメーターが右端に思い切り貼り付きますので、ローカルなら受信可能かもしれません。
「テストトランスミッション」や「ワンツースリー」「本日は晴天なり」の合間に、うまくいかない憂さを晴らす奇声が挟まる様子、あまり聞かれたくありません。
現在、キャリアOSCの素子はトランジスターですが、FETも試してみようと思っています。
FET
Field Effect Transistor − unipolar transistor とも呼ばれる。
普通のトランジスター(バイポーラトランジスター)が、電流によって主電流を制御するのに対して、FETは電圧によって制御する。
FETは入力インピーダンスが高い。
接合型で10MΩ以上。低周波に用いれば低雑音。100Mhz迄の高周波増幅、スイッチング向き。
ゲートとチャンネルが絶縁されているMOS型は更に高く、、
VUHFの高周波増幅、ミキサー、デジタル回路の高速スイッチングなどに使われる。
*オペレーターの声が低めなので、キャリアポイントは標準的なオフセットとされる1.5Khzより50ヘルツXFの通過中心周波数9Mhzに近づけて固定。
キャリアOSC水晶銘板周波数=8998.6Khz、微調回路で50Hz低くシフト=8998.55Khz。USB側のオーディオ成分1.45Khzがフィルター通過帯域の中心になる。第二変換は和のヘテロダインに限定される。(LSBは出力できない)
ここまでが調整済み、若しくは調整中。以下は配線だけで調整は手つかず。
6AU6の後に6J6のローレベルミクサ。9Mhzを41Mhzと混合すれば、一発で50MhzのSSBができるという甘い読みが現となるか夢に終わるかは、逆側ヘテロダイン32Mhzの押さえ込み如何です。
なお、第二変換のLOはプリミックスVFOの予定です。40.5Mhzの水晶発振と、500Khzから1MhzのPLL制御のVCOという欲張った構成。どうなることやら、、
その次段が6CB6のアンプで、これがSSBジェネレーターの終段です。
この稿は冒頭で述べたとおり、「お復習いを兼ねた自作」の顛末記ですが、そのコンセプトに違(たが)わず、いや、お復習いの筈であったにも関わらず、山のように「解らない事」が出てきました。
上滑りな知識に甘んじてきた報いですが、、手を拱いているわけにもいかず、あらゆる手段で調べました。
JARL会費納入にかこつけて(最寄りの金融機関で払い込めばいいものを)、わざわざ巣鴨まで出向き、隣のCQ出版の刊行物見本書棚を端から端まで物色して、数冊の解説書を購入。(アマゾンの着くまで二日が待てないせっかちな私)
無論、ネットも目眩を覚えるまで検索を続け、レーザープリンタから煙が立ち上ぼるほどプリントアウトしました。
しかし、なかなかフィットする答えに辿り着きません。おそらく私の疑問が初歩的すぎて、それらの解説記事では素通りされているのだと思います。
正に途方に暮れ、ほとんど諦めかけていたときに、あるサイトに行き当たりました。
ある程度深く電気を囓っている人は、このサイトの存在を既に御存知でしょう。
何十もの章の下に十数項が連なる、無線やオーディオに関する理論やノウハウのドキュメント群ですが、初めてアクセスしたときには、膨大さに圧倒されました。
通常、この種の文書集は、最初の数稿は骨太でも、それ以降は尻すぼみになって、蒸し返しを重ねたあげく、重箱の隅を突き始めるのがお定まりのパターンですが、このサイトは重複が殆ど認められませんし、全編が濃い含蓄で満たされています。
かといって、徒に微に入り細を穿つ論文じみたモードに逃げることもなく、首尾、そのまま実践に活かせるエッセンスで貫かれています。
自作派が解説記事に求めるところは資格試験対策などではなく、制作にあたって必要となる「理屈」と、その「理屈」を自作機に盛り込むためのノウハウです。
その点、このサイトの文書集は、それぞれが経験に裏打ちされた内容で、初心者の私には「宝の山」の様に思えます。
更に、「スゴサ」の神髄は、なんといっても、、「フリーで公開されている!!!」ことです!!!
A4で2000枚を超えるとんでもないボリュームですが、電気を趣味とする人、とりわけラジオ少年世代には一読の価値が間違いなくあります。
すでに、多くの方が御存知だと思われますが、、中には知らない人もいらっしゃるでしょう。
しかし、そのような人のためとはいえ、無断でリンクを張るのは憚られます。
そこで、ヒントを一つだけ、、
「真空管」と「アンプ」をキーワードに検索すれば、多分、一ページ目に出てきます。
抜粋の行中に「主文に進む」の文言があれば、それが、このサイトです。
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